星畑はわたしのかわいい彼氏です、って、大好きポイントみたいにわたしも手紙に綴ってわたそうかな。 星畑じゃないからレポートにするほどは書けないだろうけどさ。 「星畑、楽しみにしててね」 ぱちん、と爪切りが音を奏でた。 * 後日談。 ──あの昼休みで平常を保てていたのは、わたしと爪切りだけだったよ。 なんて友から言われた。 心外だけど、なんとなく言い返せなかったからたぶんわたしの負け。 【おしまい】