彼氏へ。わたしの爪と皮膚はしおりにしないでください。




うわあ、と苦笑する友をよそに、星畑は目をキラッキラに輝かせていた。



「……星畑、かわいい顔してるね」



そういうところだよ、と、友に突っ込まれたけど、どういうところかはあんまりピンとこない。



星畑も同じようで、こてんと首をかしげた。優勝。かわいい。



「とにかく、ふたりともお似合いってこと」



それならいいかも。



「ありがとう!」

「ありがと」



星畑とわたし、重ねて言って、わらった。



今日も今日とて、星畑は星畑。そしてわたしはわたし。