「……」

 「隼人!いつまでも残ってないで早く帰れよ!」

 「…わかった。」

 放課後、クラスのやつに声をかけられ、自分がどれだけ長い間ボーっとしていたかに気づく。

 ……帰るか

 席を立って、教室を出る。

 今日は暇だし、遠回りでもするか。

 俺は、玄関ではなく、勉学特進クラスの棟に足を向ける。