例えば、まつりが何らかの事情で俺らと連絡が取れないとして。
彼岸花が敵襲に遭った場合、どうするかって意見が俺ら幹部で分かれたら。
その時に最終判断を下すのが、姫だ。
……ま、南連合の中でもトップをつとめてる彼岸花にそう敵襲なんてねーけど?
そういう判断を任されるってこともあるんだよ、姫は。
現状、雫がそもそも俺らのことを知らなさすぎるから、伝えてないらしいけどな。
そういう部分で冷静に判断できそうってあたりが、姫に向いてる。
逆に言うとこのタイプの女は、何考えてるかわかんねーんだよ。
「じゃあ、せっかくだから100の質問に答えるわ」
「マジすか!」
「何から聞きたいの?」
……マジで、よくわっかんねーな。
たまにサボってる俺らとは違ってしっかり授業に出てるし、昼休みを俺らと過ごしてまた授業に出た後、まつりに送ってもらって家に帰る。
今日はたまり場に来る日だから、放課後も俺らと過ごしてる。
で、用意されてた『100の質問』とやらに楽しそうに答えてやがる。
「じゃあ1つ目! 好きな食べ物なんスか!?」
「好きな食べ物……梅干しかな」
しっぶ。
そんで、100しかねーうちの1つがそれでいいのかよ。
ウチのメンバーも姫もよくわかんねーわ。
まつりが雫のこと気にして幹部室に上がんねーから、なんとなく俺ら幹部も下にいる。
もう慕われてね?って思うぐらい、イカついヤツらに雫は囲まれてるし。