一途な総長は私を甘く惑わせる

コンコン


軽くドアをノックする。


「失礼します。」


丁寧にドアを閉め、職員室内に入った。


「どなたですか?」


低い声が耳に届く。


その声に集まる数々の視線……


注目されるの苦手なのにぃ〜!!


心の内で半べそをかきながら、笑みを浮かべる。


「転校生の“如月 結愛“と言います。
ここに来るように言われたのですが……」


その途端、訝しげな視線が明るいものに変わった。


「あ!
あの、編入試験で満点をとった子ね!!」


先生達が取り繕うような笑みを浮かべる。


「こっちよ。
着いてきてちょうだい?」


担任の先生……だろうか……?


若い女の先生が席をたった。