一途な総長は私を甘く惑わせる

「あ。着いたね!
職員室はこっちだよ!」


可愛い顔してるけど意外に足が長い凛久くん。


もっと早く歩けるはずなのに、私に合わせてくれてるんだぁ〜


「私に合わせてくれてるんだよね?
ありがとう!」


そうぺこっと一礼するとまたもや固まってしまった凛久くん。


はて??


あ、凛久くんって割とすぐ固まるタイプ?


さっきは直ぐに復活したけど、今回はそうでもない。


試しに顔の前で手を振ってみる。


……


反応なし。


「おーい!」


声をかけてみても


……


反応なし。


大丈夫かな?


心配になってきたんだけど……


私が青ざめたときだった。


「きゃぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!」


耳にかん高い悲鳴が届いたのは。