中心部分には地面に頭を擦りつけ、土下座する様にうずくまった男が二人。誰だこいつら、と思うと、隣に立っていた弘人と目が合った。


「――凪、こいつら……雲竜の奴らだ」

「雲竜?! また紛れ込んでたのか?!」

「いや、違う――」


 弘人が説明しようとすると、雲竜の二人は俺に向かって凄い勢いで顔を上げた。その顔は、誰かに殴られたのか至る所が赤黒く腫れたり切れたりしている。


「――助けて下さい!」


 二人は必死の形相でそう叫んだ。