弘人は携帯を片手に、とうとうと説明を始めた。どうやらそれに、調べたいろいろをメモしているようだ。
雲竜の人数規模は不知火の三分の一程度。溜まり場として使っているのは、駅前のバイク屋『エクストリーム』
「――エクストリーム……あそこは一年前に出来た店だったっすよね~? 確か、元族の男が経営してるって聞いたことある~」
弘人の説明に、風吹が補足するようにそう言った。こいつも、弘人とは違う情報網を持っている。
「知ってたか、風吹。そうだ、その経営者の男が、亜賀座の前の雲竜の総長だ」
なるほど……その、元総長の店が今の雲竜の溜まり場になってるって事か。
駅前だといろいろ便利だし、店ならエアコンもきっとあるよな……この、夏暑くて冬寒い倉庫なんかよりずっといいかもしれない……
「……おい、凪。お前今、雲竜の溜まり場はエアコンあっていいな、とか思っただろ」
「え! 思ってない、思ってない!」
何で分かったんだ……
慌てて否定したけど、多分バレてる。弘人は嫌味たっぷりに大きなため息を吐くと、話を続けた。
◇
雲竜の人数規模は不知火の三分の一程度。溜まり場として使っているのは、駅前のバイク屋『エクストリーム』
「――エクストリーム……あそこは一年前に出来た店だったっすよね~? 確か、元族の男が経営してるって聞いたことある~」
弘人の説明に、風吹が補足するようにそう言った。こいつも、弘人とは違う情報網を持っている。
「知ってたか、風吹。そうだ、その経営者の男が、亜賀座の前の雲竜の総長だ」
なるほど……その、元総長の店が今の雲竜の溜まり場になってるって事か。
駅前だといろいろ便利だし、店ならエアコンもきっとあるよな……この、夏暑くて冬寒い倉庫なんかよりずっといいかもしれない……
「……おい、凪。お前今、雲竜の溜まり場はエアコンあっていいな、とか思っただろ」
「え! 思ってない、思ってない!」
何で分かったんだ……
慌てて否定したけど、多分バレてる。弘人は嫌味たっぷりに大きなため息を吐くと、話を続けた。
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