「これ部屋のカギだから」
手のひらの上に乗せられたのはこの部屋の鍵で可愛らしいウサギのキーホルダーが付いていた。
「ちなみに俺の部屋は隣ね。俺の他に三人住んでるから後で紹介する」
「はい……」
「じゃ、溜まり場に行くよ」
溜まり場って、暴走族のだよね……もうご対面するの? 無理! 私、結構人見知りなのに……
そんなふうに思っても、行くことは決定事項でもう吉良さんはもう階段を降りていた。だから急いで階段を降りる。
「そんなに緊張しないでいいんだよ。緊張する相手じゃないし」
「いや、でも……」
「でもとか言わない。大丈夫だから、俺が姫にするって言えば文句は言わないはずだし」
そんなに権限あるんだ、総長って……
そんなこんなで一軒家を出ると、徒歩三分くらいの場所……一軒家の裏にある倉庫のような建物に到着した。