銀藍の姫になり、早いもので一ヶ月経った。
一ヶ月も経てば、銀藍の子とは仲良くなってきた……と思う。
「嫁御〜今日の飲み物は何がいいですか?」
「あ、レイくん。今日は、オレンジジュースで」
「了解しました! 今すぐ持って参ります! 鼓魅さんは何にしますか?」
「結衣ちゃんと同じオレンジジュースで」
レイくんは下っ端の子なのだけど、飲み物担当らしくいつも飲み物を用意してくれる子だ。慣れた感じでこの部屋にいる人に飲み物を聞いていくと「お待ちくださーい」と言って部屋を出ていった。
なぜ飲み物係がいるのか今だにわからないけど……
「……で、あの。鼓魅くん? どうして、私はここに乗ってるのかな」
「ん? 何かいけないことでもある?」
「……っ、いけなくは、ないけど。でも、この態勢は恥ずかしい、です」
なぜだか、私は鼓魅くんのお膝の上に座っていて後ろから抱きしめられている。これは、とっても恥ずかしい。