1人用なのにダブルベッドの様に広くてふかふかなベッドに座りながら服を畳んでいるのは私、床で圧縮袋の整理をしているのが大也、そして奥のベッドでコソコソと1人で何かしているのが仁さんだ。
大也は私が仁さんと同部屋だった事をすっかり忘れていて最初は物凄い嫌な顔をしていたけれど、今は彼を空気扱いしているのか、大也は私にしか話しかけてこない。
仁さんも特にそれについて文句を言うわけでもなく、だからといって寝室から出て行くわけでもなくて。
3年間一緒に生活してきたけれど、家でもこの2人が2人きりで同じ空間に居た事はなかったはずだから、彼らは相当仲が悪い。
それなのに、2人共ジェームズさんと養子縁組をして法的には家族だというから驚きだ。
「ねえ紫苑ちゃーん、俺の話聞いてる?」
「え?ああごめん聞いてなかった、」
不意に大也の拗ねた声が聞こえ、我に返った私は声の主に平謝りした。
「だからー、ビーチ行くなら誰か誘おうよって言ったの!」
そうだ、私達がしていたのはビーチの話だ。
「んー…、琥珀はどうせ確定なんでしょ?」
「当たり前」
3年間、いやそれ以上に長い間一途に琥珀を思い続けた大也は素晴らしいけれど、その間に女性に告白されてもずっと振り続けた琥珀もある意味凄い。
大也は私が仁さんと同部屋だった事をすっかり忘れていて最初は物凄い嫌な顔をしていたけれど、今は彼を空気扱いしているのか、大也は私にしか話しかけてこない。
仁さんも特にそれについて文句を言うわけでもなく、だからといって寝室から出て行くわけでもなくて。
3年間一緒に生活してきたけれど、家でもこの2人が2人きりで同じ空間に居た事はなかったはずだから、彼らは相当仲が悪い。
それなのに、2人共ジェームズさんと養子縁組をして法的には家族だというから驚きだ。
「ねえ紫苑ちゃーん、俺の話聞いてる?」
「え?ああごめん聞いてなかった、」
不意に大也の拗ねた声が聞こえ、我に返った私は声の主に平謝りした。
「だからー、ビーチ行くなら誰か誘おうよって言ったの!」
そうだ、私達がしていたのはビーチの話だ。
「んー…、琥珀はどうせ確定なんでしょ?」
「当たり前」
3年間、いやそれ以上に長い間一途に琥珀を思い続けた大也は素晴らしいけれど、その間に女性に告白されてもずっと振り続けた琥珀もある意味凄い。



