「……えっ」
大也がその言葉を言った直後、クレーン車のカゴの上には長い長い静寂が訪れた。
琥珀は大也の目を見つめたまま微動だにせず、航海は驚いたような顔をしたまま動かず、伊織に至っては目を見開いてその手を震わせていた。
彼が何を言っているか分かるけれど、頭がその内容を理解する事を頑なに拒否している。
仁が死んだ?嘘だ、そんな事は有り得ない。
だって俺はまだ、仁と……
(仲違いしたままじゃねえかよ、)
琥珀は、目の前が真っ暗になる思いだった。
「ち、ちょっと待ってください。どうして仁さんが…壱さんが闘いに負けたんですか、?」
その直後、絞り出す様な声で航海が口を開き、
「ちが、……仁が出てきたいって言って、…最後、仁が出てきて……でも敵を見て、動けなくなって、流れ弾に、胸、……当たって、…」
その場に座り込んだまま、大也が嗚咽を漏らした。
「そんな、……」
彼の言葉を何とか飲み込んだ伊織はとうとう目頭に手を当て、震える息を吐き出した。
「……ちょっと待て。どうして仁が出てきたんだ」
目を見開いたまま大也の話を聞いていた琥珀は、堪らずに口を挟んだ。
今の琥珀を支配しているのは、悲しみよりも大きな罪悪感。



