ママの手料理 Ⅲ

途中の階で他のメンバーが闘っているのが見えたのだけれど、その際に彼らの本気の度合いが伝わってきて興奮の鳥肌が止まらない。


内部決裂しかかっているのに闘いには全力で挑めるなんて、脱帽の2文字しか思い浮かばなくて。


「すっご…」


と、隣でカチャカチャとパソコンを弄っている銀ちゃんなどお構い無しで呟いた時。


「あれ、もしかしてこの人フェニックス?生きてるかな?」


トイレマークの見える廊下付近に、全身がスプリンクラーのせいで濡れた男達が2人しゃがんでいるのを見つけた。


最初は気を失っているのかと思ったけれど、身を寄せあって口を動かしているのを見る限り、何らかの相談をしているようだ。


「ねえ、こういう時ってどうしたらいいの?相手から攻撃されてないから素通りするべき?」


その場でドローンをホバリングさせつつ、隣に座る銀ちゃんに尋ねると、


「いや、ひと思いに殺れ」


という、恐ろしい命令が返ってきた。


「は、はあ…」


銀ちゃんが言うのだから攻撃するしかないのか、と、私が再びドローンを動かし始めたその時。



「うわ!え!気付かれた!」


ドローンの存在に気付いてしまった一人の男が、鬼のような形相でこちらに銃をぶっぱなしてきたのだ。


(弾当たったら壊れちゃう!)