ママの手料理 Ⅲ

「フェニックスを感電させたって事?致死量は流してないよね?」


慈悲の心を持ち合わせる優しい湊は、敵の安否を気にしていて。


『ああ、半日気絶するくらいの電流だから死にはしねーよ。それと、今の攻撃で半分が戦闘不能になったと考えていい』


リーダーの想いを汲み取っていた天才ハッカーは、そこで一旦言葉を切ると。


『戦闘開始だ。…行け、怪盗mirage』




闘いの始まりの言葉を、力強く投下した。













「航海、今日はすぐ覚醒するんだっけ?」


「そうですね、銀河さんのパソコンの事もありますし」



あれからすぐ、スキップをしながら貿易会社の中に入った俺達は、自然と2,3人のグループに別れた。


俺は航海と一緒に鼻歌を歌いながら1階の敵を倒そうと散策していて、他の年上組は一足先に上の階へ行ってしまった。


銀子ちゃんが言っていた通り、感電した何人もの大男が間抜けな姿で床に倒れ込んでいる。


「やだなぁ、足の踏み場ないじゃんもう」


そんな大男の背中を躊躇なく踏みつけながら、俺は辺りに目を配った。


表向きは貿易会社と名乗っている事だけあって1階は受付やソファーなどがあり、何処かOASISとの闘いの場を彷彿とさせる。