なんてこともないように学園王はさらりと言う。


「八代とキリエも同意してる。好きに使えと言っていた。異論は認めない、以上」


暁とカナタは思わず沈黙する。


さすがにこれ以上好き勝手はできないだろう。好きに使えとは、学園王にすべて任せるということだ。縁談を蹴り続けてきた結果、これである。


「いいか?これは学園の極秘任務だ。白薔薇の宮に明日からお前たちも住み、白薔薇の姫の専属騎士として仕えること。まだ生まれてまもない、まっさらな状態だ。くれぐれも、頼んだからな」


念に念を押され、詳しいことは白薔薇の宮にいる騎士に聞け、忙しいから早く出ていけと部屋を追いだされてしまった。


「最悪、疲れた。このあと予定ないし、帰って寝る」


「オレもそうしようかなーっと」



こうして白薔薇の姫の専属騎士になったのだった。