整形外科で念のためレントゲンを撮ったが打撲と擦過傷だったけど昌希さんから言われていたので診断書を発行してもらった。
病院に寄ってからの出勤ということで、何か内臓系だと思われていたようなので適当に返事をしておいた。
帰りはせめてロビーで待ち合わせをしようと思ったのに、普通に「さあ、行くぞ」と言われてフロアから二人で並んで歩いていたのに、周りは特にリアクションが無かった。
「私が一人で考えすぎだったのかな?」
思わず声が漏れると、昌希さんが口元を押さえながら笑っている。
「いや、さすがに毎日だと何かしらの噂が出るだろうな。駅が一緒だからとほぼ毎朝一緒に来てるんだから、たまにならなんとも思われないんじゃないか」
「それは考えが甘いですよ」
「そうか?」
「昌希さんは役職付きの貴重な独身男性なんですから、競争率が高いんです」
「へぇーじゃあその競争に勝ち残ったのが彩春って事か」
「うーん、そう言われると、私は戦いもせず昌希さんに拾ってもらっただけだから、なんか申し訳ない気がしてきた」
「変な話になってきたな。ところで夕食はどうする?何か食べて帰るか?」
「家に帰りたい」
「じゃあ、弁当でも買って帰る?」
「うん、それがいい!めんたいのり弁」
「了解」と言って昌希さんは右腕を少し身体から浮かした。その腕に自分の腕を絡めてお弁当屋を目指した。
病院に寄ってからの出勤ということで、何か内臓系だと思われていたようなので適当に返事をしておいた。
帰りはせめてロビーで待ち合わせをしようと思ったのに、普通に「さあ、行くぞ」と言われてフロアから二人で並んで歩いていたのに、周りは特にリアクションが無かった。
「私が一人で考えすぎだったのかな?」
思わず声が漏れると、昌希さんが口元を押さえながら笑っている。
「いや、さすがに毎日だと何かしらの噂が出るだろうな。駅が一緒だからとほぼ毎朝一緒に来てるんだから、たまにならなんとも思われないんじゃないか」
「それは考えが甘いですよ」
「そうか?」
「昌希さんは役職付きの貴重な独身男性なんですから、競争率が高いんです」
「へぇーじゃあその競争に勝ち残ったのが彩春って事か」
「うーん、そう言われると、私は戦いもせず昌希さんに拾ってもらっただけだから、なんか申し訳ない気がしてきた」
「変な話になってきたな。ところで夕食はどうする?何か食べて帰るか?」
「家に帰りたい」
「じゃあ、弁当でも買って帰る?」
「うん、それがいい!めんたいのり弁」
「了解」と言って昌希さんは右腕を少し身体から浮かした。その腕に自分の腕を絡めてお弁当屋を目指した。



