恩師の挨拶の後は面影がある人も無い人もいると言うことで個々の挨拶になった。
久しぶりだとか、面影が無いとか笑い声が絶え間ない中、一人の女性が話し始めた。
「先生、そして皆さんお久しぶりです。田沼英子です。中学の時は北島です」
画面に映っている女性は、二重のパッチリとした目にぷっくりとした涙袋が官能的でスッとのびた鼻筋は韓流ガールズグループの一員のように目立つ美人だ。
『誰?』と優さん、希未さん、昌希さんとのグループラインに呟くと希未さんから即レスがきた。
『盛りすぎ』
優さんと昌希さんが固まっているのがわかる。
すると、誰かが
「北島さんってこんなに美人だったんだ!中学の時はあまり目立たなかったよね。オレ、凄い損した気分」と言うと、男性陣が田沼英子を中心に盛り上がり始めた。
「結婚して田沼さんになったの?」
「中学卒業後に両親が離婚して母方の姓にしたので、結婚もしてないし恋人募集中なんです」
完璧な美しい顔でにっこりと笑う。
そうか、父親の姓を捨てることも出来るんだ。そういう考え方もいいかもしれない。
って、その前に恋人募集中とか良く言う。
ブルッ
希未さんから『愛人はいっぱいいるけどな』とメッセージが入り思わず吹き出しそうになり口を抑えた。
希未さんとのメッセのやり取りを楽しんでいた時、気になる話題になり聞き耳を立てた。
「そういや、野田さんって諏訪と付き合ってなかったっけ?」
「ははは、まぁそんなこともあったな。清い青春のひとコマだよ」
誰かの言葉に昌希さんが返すと
「諏訪くんってモテ男だったからね。当たって砕けろ的に告白したらOKだったから、自分でもびっくりした。瓢箪から駒ってやつ、そんな私も二児の母だよ」
そう言ってパソコンの角度を変えると優しそうな旦那さんが子供と遊んでいる姿が映し出された。
「旦那さんに似てる」とみんなが口々に言っていると子供達が手を振っている。
「もしかして申込順で彼女になれたの?それなら私が立候補すればよかった。今から申し込もうかな」
田沼英子の言葉で変な空気になった所を昌希さんがうまく収めた。
「野田さんはいつだって周りを良くみていてクラスを纏めてくれていたよね。そんな人だったから付き合いたいと思ったんだ。でも、今は旦那さんもお子さんもいるからこの話はこれでおしまい」
「流石、大手の営業マン」と優さんが合いの手をいれる。
それ、今必要?
と、思ったけど中学生だとしても昌希さんの恋バナとかあんまり聞きたくないと思ったら、見えない様に手を握ってくれた。
こういうところが反則なのよ。
90分という約束の時間はあっという間に過ぎてオンライン同窓会はみんなで恩師へのありがとうの言葉で締め括られた。
久しぶりだとか、面影が無いとか笑い声が絶え間ない中、一人の女性が話し始めた。
「先生、そして皆さんお久しぶりです。田沼英子です。中学の時は北島です」
画面に映っている女性は、二重のパッチリとした目にぷっくりとした涙袋が官能的でスッとのびた鼻筋は韓流ガールズグループの一員のように目立つ美人だ。
『誰?』と優さん、希未さん、昌希さんとのグループラインに呟くと希未さんから即レスがきた。
『盛りすぎ』
優さんと昌希さんが固まっているのがわかる。
すると、誰かが
「北島さんってこんなに美人だったんだ!中学の時はあまり目立たなかったよね。オレ、凄い損した気分」と言うと、男性陣が田沼英子を中心に盛り上がり始めた。
「結婚して田沼さんになったの?」
「中学卒業後に両親が離婚して母方の姓にしたので、結婚もしてないし恋人募集中なんです」
完璧な美しい顔でにっこりと笑う。
そうか、父親の姓を捨てることも出来るんだ。そういう考え方もいいかもしれない。
って、その前に恋人募集中とか良く言う。
ブルッ
希未さんから『愛人はいっぱいいるけどな』とメッセージが入り思わず吹き出しそうになり口を抑えた。
希未さんとのメッセのやり取りを楽しんでいた時、気になる話題になり聞き耳を立てた。
「そういや、野田さんって諏訪と付き合ってなかったっけ?」
「ははは、まぁそんなこともあったな。清い青春のひとコマだよ」
誰かの言葉に昌希さんが返すと
「諏訪くんってモテ男だったからね。当たって砕けろ的に告白したらOKだったから、自分でもびっくりした。瓢箪から駒ってやつ、そんな私も二児の母だよ」
そう言ってパソコンの角度を変えると優しそうな旦那さんが子供と遊んでいる姿が映し出された。
「旦那さんに似てる」とみんなが口々に言っていると子供達が手を振っている。
「もしかして申込順で彼女になれたの?それなら私が立候補すればよかった。今から申し込もうかな」
田沼英子の言葉で変な空気になった所を昌希さんがうまく収めた。
「野田さんはいつだって周りを良くみていてクラスを纏めてくれていたよね。そんな人だったから付き合いたいと思ったんだ。でも、今は旦那さんもお子さんもいるからこの話はこれでおしまい」
「流石、大手の営業マン」と優さんが合いの手をいれる。
それ、今必要?
と、思ったけど中学生だとしても昌希さんの恋バナとかあんまり聞きたくないと思ったら、見えない様に手を握ってくれた。
こういうところが反則なのよ。
90分という約束の時間はあっという間に過ぎてオンライン同窓会はみんなで恩師へのありがとうの言葉で締め括られた。



