…ん?私とカズマくんに気がつかえなかった?雰囲気を見てよくわかった?


「…でも、私にはというかライトにもだけど、ちゃんと言って欲しかったなって思ったの。サキとカズマがつきあ…」


「ちょーっと待って!アイカちゃん、勘違いしてる!」


「…なに、勘違いって。どこが間違ってるって言うのよ」


「いや、私とカズマくん付き合ってないよ」


 私とカズマくんは友達!付き合ったりなんかは断じてしてない。


 しかもカズマくんは好きな人がいるし。…まぁこれはアイカちゃんには言えないんだけど。


「…っは?じゃあなんで朝あんなに楽しそうに話しながら登校するわけ?…しかもあんまり笑わないカズマが笑ってたし」


 そう、カズマくんはあまり表に感情を出さない。だからいろいろ勘違いされることもたくさんある。


 でも、あの時カズマくんが笑っていたのは、話してる相手が私だからではなくて、好きな人、アイカちゃんの話をしていたからだと思う。


 これをどうやったらアイカちゃんに伝えることができるだろう。


 このまま伝えたら、カズマくんがアイカちゃんのことが好きってバレるし…。


「私、ほとんどカズマの笑った顔見たことないのに…。サキ、ズルいよ」


 と、か弱い声で言うアイカちゃん。


 …え?アイカちゃん、もしかして。


「カズマくんのこと好きなの?」


「っは!?そ、そんなこと…!」


 と言うアイカちゃんの顔はみるみるうちに真っ赤に染まっていく。


 やっぱり、そうなんだ。てことは、2人は両思い!?良かった!


 …でも、私がここでカズマくんの想いをバラすわけにはいかない。本当にどうしよう…。