「アイカはどうしたいの?」


 突然声がして、ガバッと顔を上げると、手すりに寄りかかって景色を見るライトがいた。


「え、ライト、なんでここに…!?」


 サキとカズマとご飯食べてるんじゃ…。


「なんかアイカのこと追いかけた方がいい気がしたから」


「ははっ、なにそれ」


 でも、嬉しい。だからライトは人気者なんだ。


「で、アイカはどうしたいの?」


 ライトの真っ直ぐな視線が突き刺さる。


「私は…」


 今、意地を張ったら、もう元には戻れない気がする。


「…っ、サキと仲直りしたいっ…!」


 私の頬を、ひとすじの涙が流れる。


 ライトは私の言葉を聞いて少し笑った。


「よし、よく言った。…じゃあ行こっか!」


 と、急に私の右腕を掴んで引っ張った。


「えっ、ちょ…!」


 ライト、どこに行くの!?


「行動は早い方がいいからな!」


 ま、まさかサキのとこ!?