君は,君は。

寝ておきた時に待っていたのは,木曜日。

毎週変わらず来るその日は,それでも気分がいつもと違う。

祝日明けの平日。

それにしてもここまで憂鬱だったことはない。

今日,塾かぁ。

シンプルに嫌だな。

と思いながら取り敢えず空を見上げる。

あーあ。
いい天気。

どうせなら曇りとかにして欲しかった。

ほら,良くいうじゃん?
情景描写だよ。

現実ってあんな風に,主人公に都合良く天候操れない。

あったかい灰色に会いたかったのに。

…私が主人公じゃないだけか。

うん,そうだった。



「あっ はよー!!」

「瑞希…おはよ!」



昨日何となく気付いてたけど,通学路が微妙に被ってる。

朝から瑞希に声かけられるなんて,初めて。

まだ何か聞きたいことでもあったのかな。