君は,君は。

グループLINE。

めんどくさくて私が毎年断ってる,あれ。

今年は入ろうか迷って,瑞希がいるから恥ずかしくて。

自然に連絡先を交換するチャンスだと分かってても,結局恥ずかしくて止めてしまったあれ。

それがなんでそういうことになるんだろう。



「そこでアイドルとか漫画の趣味合うなって気がついて,最近個人の方でやり取りしてて……好きになっちゃった」



頬を可愛く染める梨々香に焦る。

これは,本気の表情だ…

分かる,分かる。

それくらいの嗅覚は,ちゃんと持ってる。

え,じゃあ瑞希は? 瑞希,どうするの。

したくもないはずの心配が溢れる。

だって瑞希絶対知らないし。

乾いた喉が言葉を震わせた。



「じゃあ,もうすぐ卒業だけど」

「うん。告白,しようと思う。LINEでどっかに呼び出そうと思ってて…これから,相談乗ってくれる?」