この屋敷は海斗たちが生まれる前からここに建っている。


しかし誰の家かは知らなかった。


海斗は周囲に誰も居ないことを確認してから、そっと門まで近づいた。


そこには大理石に秋吉という名字が刻まれていた。


秋吉。


海斗はその名前を自分の胸に刻み込む。


いつもいつも玄関先に暗黒ギフトを置いていく人間は、秋吉という名字をしているらしい。


そしておそらく未来人ではない。


それだけわかれば今日はもう十分だった。


2人は今さっき届いたばかりのギフトを確認するため、家へと急いだのだった。