暗黒ギフト1

「どうしよう。自分から2人を呼び出すなんて初めてだよ」


飯田くんはまた真っ青な顔になっていたけれど、海斗と健が隠れているためどうにか持ちこたえてくれた。


そして約束の時間がやってきた。


大田と秋田の2人は当たり前のように遅刻をしてきたから来ないのではないかと心配したが、ちゃんと来てくれた。


2人は大きな体を左右に揺らしながら飯田くんに近づいていく。


こうして3人が並んでいるところを見ると体格差が大きくて、飯田くんが怯んでしまうのも無理はないと思えた。


大田と秋田の2人は飯田くんの頭2つ分ほども背が高い。


服の上からでもわかるくらいに筋肉質な体をしていて、同じ小学5年生だとは思えなかった。


「よぉ飯田。マンガ持ってきてくれたんだってぇ?」


秋田が慣れなれしく飯田くんの肩に腕を置いて寄りかかる。


「う、うん」


飯田くんは額から汗を吹き出しながら、どうにか耐えている。


「悪いねぇ、いつも僕らのほしいもの買ってもらちゃって」