更に手紙を読み進めていくと、今日の放課後、本屋さんで起こることがわかった。


「本屋って、柿木書店のことかな?」


健は学校から一番近い本屋の名前を口にした。


この辺で本屋と言われて真っ先に思い浮かぶのは柿木書店だ。


店舗は小さめだけれど、学校が近いせいか品揃えは悪くない。


海斗も月に1度や2度は行く場所だった。


「放課後4時過ぎって書いてあるから、きっと柿木書店のことだと思う」


他の本屋は放課後ちょっと立ち寄るには遠い場所にある。


「よし、じゃあ今日は学校が終わったらそっこーで柿木書店だな」


健の言葉に海斗は大きく頷いたのだった。