風はやんでいるし、今のうちなら一気に登ってくることができそうだ。
海斗がカナエへ向けて右手を伸ばしたその時、再び強い風が吹き抜けた。
さっきよりも強くてグラウンドのあちこちから悲鳴が上がる。
その瞬間、カナエの手がジャングルジムから離れたのだ。
風に煽られて手を離してしまったカナエが大きく目を見開く。
体が傾いて落下していく、その寸前。
海斗は思いっきり手を伸ばしてカナエの手首を掴んでいたのだ。
右手でカナエの腕を掴み、左手でジャングルジムを掴んで自分が落ちないようにした。
「カナエ!!」
それを見ていた上の2人が真っ青になってカナエに手をのばす。
だけど上に引き上げることは難しそうだ。
「2人共下に行ってくれ、カナエちゃんを受け止めるんだ!」
海斗が2人に指示を出すと、2人は青ざめた顔で頷きすぐにジャングルジムを降りていった。
下に3人もいれば大丈夫だろう。
カナエちゃんの体を完全に受け止めることは無理でも、クッションくらいにはなる。
「カナエちゃん、今から手を離すけどみんないるから大丈夫だからね」
海斗はゆっくりと声をかけて微笑んだ。
海斗がカナエへ向けて右手を伸ばしたその時、再び強い風が吹き抜けた。
さっきよりも強くてグラウンドのあちこちから悲鳴が上がる。
その瞬間、カナエの手がジャングルジムから離れたのだ。
風に煽られて手を離してしまったカナエが大きく目を見開く。
体が傾いて落下していく、その寸前。
海斗は思いっきり手を伸ばしてカナエの手首を掴んでいたのだ。
右手でカナエの腕を掴み、左手でジャングルジムを掴んで自分が落ちないようにした。
「カナエ!!」
それを見ていた上の2人が真っ青になってカナエに手をのばす。
だけど上に引き上げることは難しそうだ。
「2人共下に行ってくれ、カナエちゃんを受け止めるんだ!」
海斗が2人に指示を出すと、2人は青ざめた顔で頷きすぐにジャングルジムを降りていった。
下に3人もいれば大丈夫だろう。
カナエちゃんの体を完全に受け止めることは無理でも、クッションくらいにはなる。
「カナエちゃん、今から手を離すけどみんないるから大丈夫だからね」
海斗はゆっくりと声をかけて微笑んだ。



