食事を再開して数分。

今度ははるがそわそわしだす。



「どした?」

「いや,別に…」



はるはただ,と続ける。



「風のこと見てたいけど,食事中に見られるのは嫌かなって思って……そしたらどこ見てれば良いか分からなくて…」

「んぐ!?」



頬をかくはると,詰まらせる俺。



「大丈夫!?」



なんてすぐにはるが声をあげるけど。
はるのせいだからな……!

心臓に悪かった。



「暇にさせてごめん。すぐ終わるから」

「あ,や……そういう意味じゃなくて。ゆっくりで良いよ?」

「ん」



俺は返事をして,もくもくと食べる。

内心では

俺のこと見たいとか,思ってくれるんだ。
ふーん。なんて思ってた。

平静を装っても,やっぱり嬉しすぎて,鼻が少しひくついたかもしれない。