~風side~

「おじゃましまーす!」



ピンポンがなってドアを開けてやると,はるがニコニコ笑顔で家にあがる。

親もいないしとリビングに行くと,はるはまずタッパーを取り出して机においた。



「温めてきたからすぐ食べれるよ」



はるが俺の目を見ていう。

俺は「ありがと」と応えた。

こういうの,何て言うんだっけ…

そう,気が利くって言うんだ。

俺は別にそこまでしてくれなくても良いけど,人のこと考えられるのははるの美点だと思う。

ぶっちゃけ俺も嬉しい。

はるのこと,もっと大事にしなくちゃって思う。

俺は白飯だけついで,席についた。

はるはキョロキョロしたかと思うと,ソファーの隣,床に腰をおろす。
 


「はる,ソファーか俺の前の席座って」