肩を震わせる星蘭の姿に、クラスメイトたちも異変に気付いたのかこっちを見ていた。



「ブスっていうなんて……ひどいよ……」



そ、そんなこと、ひと言も……。



「うわ……またいじめてるよ……」

「最低……自分が美人だからって、他人のことを蔑むとか……」

「星蘭ちゃん、かわいそう……」



私に向けられた、悪意に満ちたたくさんの眼差し。

今すぐこの場から逃げ出したくなって、手が震えた。

クラスで、声をかけるべきじゃなかった……。



「授業始めるぞー」



不幸中の幸いか、先生が入ってきて、私は前を向いた。

背中に突き刺さる視線に気づかないふりをして、なんとか放課後までやり過ごした。