どうか星蘭が、ルイスさんに何も言いませんように……。

私は、神様にそう願うしかなかった。










少し時間を潰してから、級長室に戻った。

ノックをして、ゆっくりと扉を開ける。



「お待たせしました……」

「おかえり、お姉ちゃん」




にっこりと微笑んでいる星蘭は、席を移動してルイスさんの隣に座っている。



「……」



ルイスさんは……これまでとは違った冷たい目で、私を見ていた。

嫌な予感が、全身を駆け巡る。



「……もう授業が始まる。教室に戻る」

「今日はご馳走してくださってありがとうございました! とっても美味しかったです……!」



立ち上がったルイスさんを追いかけるように、星蘭があとをついていった。



「ああ」