魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

私がルイスさんの隣に座り、その前にテーブルを挟んで星蘭が座った。



「美味しい~!」



ほっぺを押さえながら食べている星蘭を見て、私も恐る恐るビーフシチューというものを口に運んだ。

……お、美味しいっ……。

口の中に広がる、絶妙なコクと甘み。お肉は驚くほど柔らかく味が染み込んでいて、少し噛んだだけで溶けていった。

凄い……こんなにも美味しい食べ物が、この世の中に存在するなんてっ……。

私は食には詳しくないし、食べたことのない料理のほうが多いけど……間違いなく今まで食べたものの中で、一番美味しい。

感動して、言葉も出なかった。

すごくすっごく美味しい……!

今は空腹状態だから、急いで食べたらお腹をこわしちゃうかもしれない。