中には、お母さんと……星蘭の姿があった。


まるで仇でも見るような目で私を睨みつけているお母さんの姿に、息を飲む。


お母さんが、途轍もなく怒っている時の顔。

一度この顔をしたお母さんに殴られ続け、意識を失ったこともある。

目が覚めたら、全身があざだらけだった。

このあと、どんな仕打ちが待っているんだろう。そう考えるだけで、足がすくんだ。



「ねえ、どういうことなの……?」



先に口を開いたのは星蘭で、私はその言葉の意味を汲み取れない。

どういうことって……?



「あの、なんのことか……」

「白神ルイスのことに決まってるでしょ!!」



立ち上がってヒステリックな声で叫んだ星蘭は、持っていたクッションを私に投げた。