頭に残った感触。少しの間、余韻にひたるようにぼうっとしてしまう。

夢みたいな、時間だった……。

またって……明日も、お話しできるのかな……。

そうだとしたら……嬉しい……。

私にはもったいないくらいの幸せをくれるルイスさん。昨日出会ったばかりとは思えないくらい、私の中で大きな存在になっていた。



「本当に、級長が婚約者を作るなんて……」

「羨ましいなぁ……」

「でも、双葉さんって妹の星蘭さんのこといじめてるんでしょう?」



こそこそと、私を見て話しているのが聞こえた。



「ほんとに? 級長はそれ知ってるの?」

「級長のことも、どんな手で落としたんだろうね……」



聞こえないふりをして自分の席につこうとした時、星蘭がこっちを見ていることに気づく。