何か、俺に会えない理由があるのか……?

考えてもわかるはずがないが、鈴蘭が来なくなってから延々と悩んでいた。

とにかく、もう限界だ。


鈴蘭に会いたい。これ以上鈴蘭に会えない期間が続けば、鈴蘭が不足して死にそうだ。






「戻った」

「おかえりなさいませ、夜明」



寮に入り、いつものようにラウンジのソファに座る。

ん……?

俺の帰りを待っていた竜牙が、暗い表情で近づいてくる。

なんだ……。辛気臭い顔をして。

こいつはいつも何を考えているかわからない笑顔を常に顔に貼り付けている男。

そんな奴が、神妙な面持ちをしていることに、嫌な予感がした。



「夜明。話があります」



竜牙はそう言って、分厚い封筒を俺に渡してきた。