窓のガラスを鏡がわりに、ネックレスを見つめる。

何度見ても綺麗……。

事あるごとにネックレスを見ては、頬が緩んでしまう。

い、いけない……そろそろ勉強しなきゃ。

来週からはもうテストなんだから。

いい点数を取ったら……フードさんは、褒めてくれるかな……。

想像するだけで、気力が湧き上がる。


よし、頑張ろう。

鉛筆を持って、勉強を再開しようとした時だった。

勢いよく、部屋の扉が開かれた。

私の部屋は他の部屋とは違い、扉の作りが緩いから、壊れるんじゃないかと心配になるほどの音が響く。



「あー……ムカつく!!」



星蘭……?

入ってきたのは星蘭で、いつも以上に苛立っている様子だった。

私は急いでネックレスを隠すように、服のボタンを上まで止める。