フードさんが私のために用意してくれた気持ちが嬉しくて、感謝してもしきれない。

首元の冷たい感触を、ただ愛おしく思った。



「……初めて?」



あっ……感動のあまり、失言をしてしまった。



「か、家族以外に……」



家族からもプレゼントをもらったことがないと言ったら、変に思われてしまう。

それに、今履いている靴も、制服も、お母さんとお父さんが買ってくれたものだから……そんなふうに言ったらふたりに失礼だ。



「そうか。俺が初めてか」

「一生、大切にします……!」



死ぬまで……ううん、死ぬ時も身につけていたい。

このネックレスは……生涯大切にします……。



「大げさだ」



フードさんは笑ったけど、私はいたって真剣だった。