魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

「これは……?」

「お前への贈り物だ」



驚いて、目を瞬かせた。

贈り物? プレセント……?



「え……あの……」

「気に入らなければ捨てていい」



捨てるなんて、そんな……!

というより、どうして急に……それに、これはなんだろう……?

ドキドキしながら箱を開けると……中に入っていたのは、スズランの形をしたネックレスだった。

大きな真珠をスズランに見立てていて、とても上品なデザインだった。

あまりにも可愛いそのネックレスに、思わず見入ってしまった。

いや、見入っている場合じゃない。



「フードさん……いただけません、こんな……」



見るからに高価なネックレス。きっとジュエリーに詳しくない私では、価値も計算できないくらい。



「こういうのは嫌いか?」