魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~




ルイスさんが向けてくれた優しい眼差しを思い出して、私は視線を下げた。

これだけ嫌われてしまっているのに……。

まだどこかで、ルイスさんのことを想っている自分がいるなんて……。



「すみません……」

「まあ、あの程度の花、捨てられたところでどうということもない。いくらでも用意できるからな」



え……。

まるで代わりが利くような言い方。勢いよく顔を上げて、ルイスさんを見つめた。



「あの程度だなんて……」



言わないで、あげてほしい……。

あなたが星蘭に贈ってくれた花は、今も頑張って咲き続けているのに……。



「あの花は、とても……」



綺麗な花たちは、毎日私に元気をくれるのに……。

ルイスさんが、驚いた表情で私を見ていた。