魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

「あたしはわざわざ言ったりしないけど……ルイス様はいつあたしに会いにきてくれるかわからないから、気安く話さないほうがいいよ」



星蘭、本当にどうしたんだろう……?



「ご、ごめんなさい……」



女の子の、申し訳なさそうな声が聞こえた。



「も、もちろん、あたしたちはブランだから級長を支持してるよ……! そうだよね!」

「う、うん! 級長と星蘭ちゃんこそがリシェス学園の理想のカップルだよ……!」

「えへへ、そうかな?」



星蘭の声が、いつものものに戻った。

驚いた……何か気に障ることでもあったのかもしれないけど……星蘭が人前で怒るのは珍しいから……。

一体何が気に入らなかったのかはわからないけど、ひとまず機嫌が直ったみたいで安心した。