魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~



「どうせなら、アクセサリーとかもっと高価なものプレゼントできないのかな~」



落ちている花がかわいそうに見えて、そっと拾う。



「お姉ちゃん、花好きでしょ? あげるよ」

「で、でも、これはルイスさんが、星蘭にあげたんだよ? きっと星蘭に大事にしてもらいたいと思う」



花は好きだけど、プレゼントは渡す相手への気持ちがこもってる。

だから、もらうわけにはいかない。



「そんなの知らないし、花なんてもらってもありがた迷惑だから。いらないなら捨てといて」



鬱陶しそうに顔をしかめて、ソファで眠ってしまった星蘭。

あ、花びらが……。

悲しくて花を見つめると、花弁が何枚か落ちてしまった。

よく見ると、さっき床についていた部分が痛んでしまっている。