「どうせなら、アクセサリーとかもっと高価なものプレゼントできないのかな~」
落ちている花がかわいそうに見えて、そっと拾う。
「お姉ちゃん、花好きでしょ? あげるよ」
「で、でも、これはルイスさんが、星蘭にあげたんだよ? きっと星蘭に大事にしてもらいたいと思う」
花は好きだけど、プレゼントは渡す相手への気持ちがこもってる。
だから、もらうわけにはいかない。
「そんなの知らないし、花なんてもらってもありがた迷惑だから。いらないなら捨てといて」
鬱陶しそうに顔をしかめて、ソファで眠ってしまった星蘭。
あ、花びらが……。
悲しくて花を見つめると、花弁が何枚か落ちてしまった。
よく見ると、さっき床についていた部分が痛んでしまっている。

