魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~


私はブランの食堂にも行ったことはないけど、どんな感じなんだろう。

ノワールの校舎、いつか行ってみたいな……。

フードさんが持ってきた昼食は、サンドイッチだった。

でも、私が知っているサンドイッチとは違い、挟まれている具材が豪華だ。色とりどりの野菜にローストビーフ、マッシュポテト……かな? 食べたことがないものが多いから、詳しくはわからないけれど。

いつものようにお互いの話をしながら、お昼休みが過ぎていった。

食べ終わって、お弁当箱の蓋をする。

すると、フードさんが袋から何かを取り出して、私に差し出してきた。



「食後のスイーツだ」

「え?」



クリーム色のものが、いくつか入っている透明な袋。



「これはなんですか……?」

「マドレーヌだ」