魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

「ありがとう、ございます」



声が震えているように聞こえて一瞬焦ったが、喜んでいる姿に安心した。



「嬉しいです……とても……」



そんなに喜ぶなんて……変な奴だ。

昔から、俺の周りにはありとあらゆる人間が寄ってきた。

俺の家柄、財力……それらを狙って。

鈴蘭は……何も持っていない、ただの俺自身を見てくれている。

その上で、俺と友人になっただけで……大げさなほど喜んでくれる。

自分自身でも、俺は外見と家柄だけの男だと思っていたのに……そうではないと言われているような気分になった。

内面だけで俺に懐いてくれた鈴蘭が、ただ愛おしい。



「……お前は変な奴だな」



友人からでいいなどとほざいたのはどこのどいつだ。