俺を見て、竜牙が目を輝かせた。



「お前、うるさいぞ」



そうか、恋か……。

ソファに座り、息を吐いた。

まさか自分が……誰かひとりの人間に溺れるとは。

今はとにかく、鈴蘭が欲しくて仕方がない。

早く、明日の昼になれと願った。

……いや待て。

自覚したはいいものの、これからどうすればいいんだ。



「おい竜牙、恋とはなんだ」

「え?」

「これから俺はどうすればいい」

「ま、まずは相手の方を知るところから始めましょう!」



知るところから……ずいぶんまどろっこしいな。

できることなら、鈴蘭を今すぐノワールに引き入れ、四六時中そばにいたい。


あんな可愛い女……早くしなければ、他の男に取られかねない。



あいつは必ず――俺のものにする。