魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

「わかった。だから泣くな」



どうしたものか……。

この状況を知って、無視をするわけにはいかない。

星蘭が……哀れすぎる。



「ルイス様のお気持ちは嬉しいです……こんなあたしのために、ありがとうございます……」



涙を拭って、無理に作ったような笑顔を浮かべる星蘭。



「やっぱり……思った通りの人でした……」

「どういう意味だ?」

「お姉ちゃんは、黒闇神様を崇拝してますけど……あたしはずっと、ルイス様こそがトップにふさわしい方だと思ってました……」

「……」

「思っていた通り、優しくて……慈悲深い方で、感動しているんです」



まあ、悪くない。

やはり、こいつは鈴蘭よりも見る目があるようだ。

俺はその日から1週間、星蘭と過ごすようになった。