魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

鈴蘭も、こいつのこういう優しいところが癇に障ったのかもしれないな。

星蘭は……。



「……女神の生まれ変わりかもしれない」

「え?」



口に出てしまっていたのか、星蘭が不思議そうに俺のほうを見た。



「……いや、何もない。お前みたいな心優しい人間は好ましい」

「憧れの白神様にそんなふうに言われたら……嬉しいです」



安いおだてではあるが、黒闇神の話をしたあとだからか悪い気はしなかった。



「お前たち姉妹は似ていないが、双子か?」

「はい。二卵性の双子です。美人な姉と違って、あたしは大して可愛くもなくて……」

「そんなことはない。お前は愛嬌もあるし、すぐにいい婚約者が見つかる」