魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~

『そうみたいですね! あの、ノワール学級はどちらですか!』

「ノワール学級?」

『僕のご主人はノワール学級なんです!』



さっき、ノワールがどうと言っていたのはそういうことだったんだ……。

ノワールの人の使い魔だからって、こんなひどいことをするなんて……。

ブランとノワールには、何か因縁があるのかもしれない。



『可愛い子を見つけて追いかけている途中、迷子になってしまって……!』



理由はともかく、早くこの鳥さんを逃がさないと。



「そのご主人さんのところに行けば、あなたの傷は治るんですか?」

『はい……! 僕のご主人は天才ですので!』

「わかりました……! ノワール学級はこっちです……!」



まだ飛べる元気は残っているのか、ゆっくりと羽ばたいた鳥さん。