もう、キスだけじゃ足んない。



「こっち遊びに来てんの?」

「うん。今日明日だけだけど。
遥と来たんだよ」


そう言うと、私の隣にいた遥をチラッと見た伊予くん。


「あ、遥いたんだ」

「ずっといたけど。
ぜったい視界に入ってんだろ」


ん?


「てか、胡桃。
さっき遥と顔近かったけど、つきあってんの?」


「み、見てたの……?」


「うん。で、付き合ってんの?」


「うん、付き合って……」


「付き合ってるけど。なんなら結婚の約束までしてるけど、なに?」


「ちょっ、遥……っ!?」


伊予くん目の前にいるんだけど……!?

グッと肩を引き寄せられて、いまだつないだままの左手を持ち上げられた。


「うっわ、指輪ついてるし。
えー、胡桃。こんな無愛想独占欲塊男のどこがいいの」


「えっと……」


「独占欲強いのは認めるけど、俺の素顔は胡桃限定だから外で出さないだけ。つか、無愛想なのはおまえだろ」


「うるさいな。
遥相手になんで笑わなきゃいけねーの」