***
「あっ、ふたりとも!
今日はうちに泊まってくのよね?」
「うん。遥とふたりで泊まるよ」
「本当にいいんですか、俺まで」
「もちろんよ!
遥くんなら大歓迎!むしろ毎週泊まりにきてほしいくらいだから!」
「ありがとうございます……」
おばあちゃん、強い……。
あのクールな遥を、もう何回も照れさせてる……。
「あっ、でも夜ごはんまでまだ時間あるから、よかったら散歩にでも行ってきたらどうかしら」
ぶどう園から帰ると、時間はまだ15時。
夜ごはんにはだいぶ早い。
「せっかくだし、行くか」
「うんっ」
私たちの住む街は、王煌学園みたいに芸能科のある高校があったり、テレビ局関係のビルがたくさん建っているから、たまにこういう自然がたまらなく恋しくなる。
水の流れる音。
田んぼに、たくさんの緑。
ふだん目にすることがほとんどないから、おばあちゃん家にくると、すっごく落ちつくっていうか、心安らぐっていうか……。
「遥」
「ん?」
「いっしょに来てくれてありがとう」
「こっちこそ。
たまにはこういうとこもいいよな。胡桃と紅さんのおかげで、仕事のこととかぜんぶ忘れて楽しめてる。ありがとう」
遥、ほんとにうれしそうだなぁ……。
山の方だし、そんなに人もいるわけじゃないから遥はマスクをしてない。
そのせいからかもしれないけど、今日はずっと目尻が下がってて、外だけど、めちゃくちゃ表情豊かな気がする。
遊びにきて正解だった。
「おばあちゃん家に泊まるのなんていつぶりかな……小学生以来かも」
「なら、俺もだな。紅さんと会うのも久しぶりだし」
こっちに来るときはだいたい遥と来てから、そうだね。
「まあ、でも。その頃とはわけがちがうよな」
「え?」
「あのころはまだまだ子供だったけど、今はちがう」
「っ……」
ぎゅっと絡められた指。
ぶるっと体が震えるくらい甘ったるい声。
「恋人同士だし。いっしょに寝るだけじゃ、ないよな?」
「うっ、えっと……」
「夜、いっぱいイチャイチャしような?」
「うん……」
そう言って、クスッと笑った遥が顔を近づけてきたとき。
「────胡桃?」
「あっ、ふたりとも!
今日はうちに泊まってくのよね?」
「うん。遥とふたりで泊まるよ」
「本当にいいんですか、俺まで」
「もちろんよ!
遥くんなら大歓迎!むしろ毎週泊まりにきてほしいくらいだから!」
「ありがとうございます……」
おばあちゃん、強い……。
あのクールな遥を、もう何回も照れさせてる……。
「あっ、でも夜ごはんまでまだ時間あるから、よかったら散歩にでも行ってきたらどうかしら」
ぶどう園から帰ると、時間はまだ15時。
夜ごはんにはだいぶ早い。
「せっかくだし、行くか」
「うんっ」
私たちの住む街は、王煌学園みたいに芸能科のある高校があったり、テレビ局関係のビルがたくさん建っているから、たまにこういう自然がたまらなく恋しくなる。
水の流れる音。
田んぼに、たくさんの緑。
ふだん目にすることがほとんどないから、おばあちゃん家にくると、すっごく落ちつくっていうか、心安らぐっていうか……。
「遥」
「ん?」
「いっしょに来てくれてありがとう」
「こっちこそ。
たまにはこういうとこもいいよな。胡桃と紅さんのおかげで、仕事のこととかぜんぶ忘れて楽しめてる。ありがとう」
遥、ほんとにうれしそうだなぁ……。
山の方だし、そんなに人もいるわけじゃないから遥はマスクをしてない。
そのせいからかもしれないけど、今日はずっと目尻が下がってて、外だけど、めちゃくちゃ表情豊かな気がする。
遊びにきて正解だった。
「おばあちゃん家に泊まるのなんていつぶりかな……小学生以来かも」
「なら、俺もだな。紅さんと会うのも久しぶりだし」
こっちに来るときはだいたい遥と来てから、そうだね。
「まあ、でも。その頃とはわけがちがうよな」
「え?」
「あのころはまだまだ子供だったけど、今はちがう」
「っ……」
ぎゅっと絡められた指。
ぶるっと体が震えるくらい甘ったるい声。
「恋人同士だし。いっしょに寝るだけじゃ、ないよな?」
「うっ、えっと……」
「夜、いっぱいイチャイチャしような?」
「うん……」
そう言って、クスッと笑った遥が顔を近づけてきたとき。
「────胡桃?」



