もう、キスだけじゃ足んない。



「っ……それちゃんと、味わって食べてくれた?」


ああ、もう……っ、ぜったい顔、赤くなってる。

はずかしくて声がちょっと上ずってしまった。


「なんで?」


「……ハートの形してたから」


「え?」


「遥の好きって気持ち、めちゃくちゃ私に伝わってきて。えと、その……私も遥がいっしょだから、楽しいって伝えたくて」


幸せ、おすそ分け。


「だったら俺も」


「えっ……んんっ、」


ひとつのぶどうを手に取った遥は半分くらいをかじると、ふたたび私へと口移し。


「俺も同じこと考えてた」

「え……?」


「今あげたやつも、ハートの形してて、胡桃にあげたいって思ってた」


「遥……」


「おすそ分け、じゃなくて、半分こがいい。
大好きだよ、胡桃」


「っ……私も、大好きだよ」


やっぱり遥には敵わないや……。