「っ、はる、か……」
「胡桃。口、あけて」
「っ……んっ!?」
熱いものが侵入してきたと思ったら、同時に口の中に入り込んできた甘い粒。
「んんっ……なんっで、口、移し……っ」
「ぽーっとかわいい顔して俺のこと見つめてくるからキスしてほしいのかなーって思って」
「わ、私そんなこと心の中で言ってない!」
「言ってなくても、してほしいって顔してる。
それともいやだった?」
「そんな……っ、いや、なんかじゃ、」
「むしろうれしかった? 」
「っ……」
「俺もだよ。
胡桃が楽しそうに笑ってるの見て、喜んでるの見て、俺今めちゃくちゃ幸せ」
自分が楽しいんじゃなくて、私を見て、なんだ……。
その優しさに胸がきゅうっとなる。
さっきからずっと、その目が私に愛を紡いでる。
声に出さなくても、好きだってずっと言ってるから……。
「は、遥……」
「うん?」
「目閉じて、口あけて」
「なに?キスしてくれんの?」
「ちがっ……もう、とにかくいいから!はい、」
「ハイハイ」
そう言って静かに私の言う通り、笑いながらも目を閉じてくれる遥。
「っ……んん?」
その口に、コロンとぶどうを入れた瞬間。
「ちょっ、はる……っ、」
「ん、あっまい」
「ばか……」
ぶどうを持っていた私の指に口づけて、ぺろっとなめて。
「ごちそーさま」
「っ……」
口角をあげて、クスッと笑う。
チラリと見えた赤い舌と、楽しげに私を見つめる細められた瞳。
色っぽすぎるその表情に、グッとなる。



