「見てみて遥!
このぶどう、めちゃくちゃ大きい〜!」
「ほんとだ。けど、あんまはしゃぎすぎて転ぶなよ」
「大丈夫……っ、きゃあ!?」
「ほら言ったそばから。
もう心配だからこうしといていい?」
「さ、さすがにはずかしいからやめて……」
「俺たちしかいないのに?」
「いなくても、ここ外だから!」
「残念」
クスクス笑いながらグッと腰に手を回されて、慌てて離れる。
「ん、おいしい〜!」
「めちゃくちゃうまいな」
口にいれた瞬間、ジュワッと甘さが弾けて瑞々しくて。
おばあちゃんたちの作るぶどうは、農薬はほとんど使ってないし、種もないから皮まで食べられる。
こんなにたくさんのぶどうをまた食べられるなんて思ってなかったから、ほんとに幸せ。
「胡桃、楽しい?」
「うん、めちゃくちゃ楽しい……!」
「そっか」
またふわふわ頭をなでてくれる。
なんか今日はたくさん頭ポンポンしてくれる日だなぁ……。
私を見る遥の目も、いつもより何倍も優しくて。
優しいのは日常だけど、今日はこれでもかってくらい目尻が下がってて、今にもとけそうなくらい穏やかで、愛おしいと言わんばかりの……。
「そんなかわいいことばっか考えてると」
「えっ、なに……っ、ふぁ、」
「キス、したくなっちゃうんだけど」



